英文契約書の用語(単語編)de-di(No.26)

投稿日 ブログTags:


英文契約書翻訳に携わる中で、経験上、よく目にしたり、よく使われたり、または知っておいて損はないと思われる単語と用語について、契約書翻訳の観点から簡単な例文を作成してその用例(一部ですが)を見てみます。今回は、主に「destroy」、「deviation」、「diligence」について簡単な例文を作成してみました。

depredation 略奪行為、破壊、損傷
deputy 代表者、代理人、役職の代理
derivative action/derivative suit 株主代表訴訟
derivative possession 代理占有
derogate 害する、損害を与える
descendant 子孫、卑属
descent and distribution 法定相続
desegregation 人種差別撤廃、人種に基づく隔離の撤廃
desert maliciously 悪意で遺棄する
desertion 職務放棄、遺棄
design 意匠、意匠権
design patent(意匠特許)
designation 指名

designated attorney(指定弁護士)、

designated guardian (指定後見人)、designated shares in succession(指定相続分)

destroy 破壊する、滅失する、駆除する、壊す

destroy evidence (証拠を隠滅する)、destroy the proof (証拠を隠滅する)

この単語については、一例として、以下に作成した例文のような状況で使われているのをよく見かけます。

If this Agreement is terminated, the Receiving Party shall immediately return or destroy the Disclosing Party’s Confidential Information.

(本契約が解除された場合、受領当事者は、開示当事者の機密情報を直ちに返還または破棄する)ただし、破棄の具体的な方法や、実際に破棄したことを示す証拠を提出する等まで書かれたものは、以外と少ない感じを受けます。

destruction 書類・物の破棄、destruction of a thing(器物損壊)、destruction or alteration of evidence(罪証隠滅)、
detainer 動産の不法留置、抑留
detention 留置、抑留、拘置
detriment 不利益、損傷、有害
deviance 逸脱行為
deviation 逸脱、偏差
良く目にする単語の1つです。例えば、以下に作成した例文のような形で使われることがあります。

Product with deviating from the specification thereof may only be delivered after obtaining a written approval of the purchaser.

(仕様外の製品は、買主の書面による承認を得た後に納品できる)

…..when there has been any deviation from said documents, assessing the contents of the deviation and taking necessary measures.(…..当該文書からの逸脱が生じた場合には、その内容を評価し、必要な措置を講ずること。)
食品衛生法施行規則

device 工夫、考案、装置
devise 遺贈、[動]工夫する
devisee 受遺者
dictum 判決の傍論、判決の付随意見
deductible 免責(保険金の免除)
diligence 注意、勤勉、注意義務
この単語には、「due diligence」、「reasonable diligence」(適切な(相当な)配慮)等の慣用的な、以下に作成した例文のような使われ方もあります。なを、「due diligence」は、「デューデリジェンス」として日本語でも使用されています。

Services under this Agreement shall be carried out based on a high level of skill and due diligence.(本契約に基づくサービスは、高度な技術と適切な注意に基づき実行される)

ここで取り上げたのは、一部の単語です。このほかにも多くの単語や用法があります。単語」の範囲も、主に、いわゆる民事、特に契約書で良く使用されるものとしました。

「単語」について正確に知る必要がある場合、辞書や専門書をご覧ください。

本ブログの参考図書:

Comments are closed.