英文契約書翻訳に携わる中で、経験上、よく目にしたり、よく使われたり、または知っておいて損はないと思われる単語と用語について、契約書翻訳の観点から簡単な例文を作成してその用例(一部ですが)を見てみます。。今回は、「default」について簡単に触れてみました。
deductible | 免責額 |
deduction | 控除 |
deed | 証書、譲渡証書、捺印証書、行為の文語的表現 deed of release(権利放棄証書)、 |
defalcate | 横領する、着服する |
defalcation | 公金横領、着服 |
defamation | 名誉毀損、口頭・文書による中傷 |
defamatory | 名誉毀損の |
default | 債務不履行、義務の不履行、契約不履行
default clause(デフォルト条項) default interest(遅滞利息) default judgment(欠席判決、欠席裁判) |
1. defaultとはこの言葉は、すでに日本語として定着しているようです。元々は「何もしないこと、あるいは成すべきことが成されないこと」を意味するようですが、分野により、用いられ方に相違があります。 2. 用例による違い例えば、 金融の分野で 「The condition of failing to meet an obligation.」であれば、義務を果たさないという条件を意味し、コンピュータなどの分野では、 「The original software programming settings as set by the factory.」工場設定(出荷設定)がされていますの意味で使用されています。 3. 英文契約書での用例英文契約書でも、主に「債務不履行、義務の不履行、不履行」の意味でかなりの頻度で目にします。 契約書で、実際にどのように使われているか、例文を作成してみました。 A Corporation shall reimburse B Company for all losses, costs, damages and expenses incurred by B Company as a result of default of A Corporation. 「A社は、A社の不履行の結果としてB社が被ったすべての損失、費用、損害および費用についてB社に弁済する」 The waiver by X Corporation of any default by Y Corporation shall not waive subsequent defaults by Y Corporation of the same or different kind. 「Y社の不履行に対するX社による権利放棄は、Y社によるその後の同様なまたは異なる種類の不履行を放棄するものではない。」まわりくどい表現ですが、良く使われます。(意味は考えてみてください。「default」を使用した良く使われる表現の1つです) ちなみに、コンピュータなどの分野では、良く知られているように、「default setting」(デフォルト設定、初期設定)、「default value」(デフォルト値、初期値)などと使用されます。 |
「default」は、重要な位置を占める単語の1つです。上記の他にもさまざまな使い方あります。
参考図書
- 法律用語辞典(有斐閣)
- 英和大辞典(研究社)
- コンパクト六法(岩波書店)
- Oxford Dictionary of English他